2012年 12月 22日
後の祭り |
(12月18日の日記より)
鶴見俊輔は先の大戦について「軍部の暴走で戦争は引き起こされたが、国民が戦争を支えたのだ」と書いている。
ここでいう「支えた」は「後押しした」といっていいと思う。つまり戦争責任は国民にもあったのだと鶴見は断じたのだ(こういうことをはっきり言った人はじつはあまりいない)。
南京が陥落したといっては提灯行列をし、国策だったとはいえ、騙して手に入れた人の土地(満州)にドカドカと土足で入り込んだのは「国民」だったのである。
戦後、「国民」はこぞって被害者づらをしたけれど、戦争をしたかったのは、政府や軍部だけではなく、「国民」そのものだったのだ。そのことをわれわれ「国民」は絶対に忘れてはいけない。
今回の選挙結果で、「国民」は自民党政権の原発政策(TPP参加、憲法改正もそうだが)を「支えて」いくことになる。東日本大震災による原発事故で、「国民」は原発の恐ろしさを初めて身をもって体験し、原発がこんなに恐ろしいものだとは一つも聞かされていなかったと不平不満を述べたばかりだというのに、である。
今回の自民圧勝を内田樹は「民主党のオウンゴール」と皮肉っているが、得点は得点なのだ。皮肉を言ってる場合ではない。
自民党政権になって景気が少しでも上向きになれば(自民党政権はそれに躍起になるはず)、来夏、「国民」はこぞって自民に票を入れるだろう。
後年(後年があれば本当にいいのだけれど)歴史を振り返ったとき、「このとき日本はなんて選択をしたんだろう」と頭を抱えても後の祭りだ。
鶴見俊輔は先の大戦について「軍部の暴走で戦争は引き起こされたが、国民が戦争を支えたのだ」と書いている。
ここでいう「支えた」は「後押しした」といっていいと思う。つまり戦争責任は国民にもあったのだと鶴見は断じたのだ(こういうことをはっきり言った人はじつはあまりいない)。
南京が陥落したといっては提灯行列をし、国策だったとはいえ、騙して手に入れた人の土地(満州)にドカドカと土足で入り込んだのは「国民」だったのである。
戦後、「国民」はこぞって被害者づらをしたけれど、戦争をしたかったのは、政府や軍部だけではなく、「国民」そのものだったのだ。そのことをわれわれ「国民」は絶対に忘れてはいけない。
今回の選挙結果で、「国民」は自民党政権の原発政策(TPP参加、憲法改正もそうだが)を「支えて」いくことになる。東日本大震災による原発事故で、「国民」は原発の恐ろしさを初めて身をもって体験し、原発がこんなに恐ろしいものだとは一つも聞かされていなかったと不平不満を述べたばかりだというのに、である。
今回の自民圧勝を内田樹は「民主党のオウンゴール」と皮肉っているが、得点は得点なのだ。皮肉を言ってる場合ではない。
自民党政権になって景気が少しでも上向きになれば(自民党政権はそれに躍起になるはず)、来夏、「国民」はこぞって自民に票を入れるだろう。
後年(後年があれば本当にいいのだけれど)歴史を振り返ったとき、「このとき日本はなんて選択をしたんだろう」と頭を抱えても後の祭りだ。
by ekimaeshokudo
| 2012-12-22 11:35
| 極寒日記