2011年 08月 23日
名古屋まで40数分で行きたい人ってどれだけいるんだろうか。 |
こちらの新聞(信濃毎日)は、ここのところリニア関連の記事でもちきりだ。とくにルートに入っている飯田市で、リニアの駅をどこにするかといった議論がわき起こっている。
それにしても最近リニアの記事が増えたなと思って、ここ2、3か月の新聞をパラパラ見ていたら、その理由がわかりました。
5月28日付け信毎1面に「リニア建設 国交省指示」の見出しで、「大畠国土交通省は27日、JR東海に対し、整備計画に基づくリニア中央新幹線の建設を指示した。同社は、東京--名古屋間の2014年度着工に向け、来週にも県内の関係各地域に対し計画の説明を始めたい考えで、今後、自治体との調整を本格化。12月には環境影響評価(アセスメント)の調査入りを目指す」のリードがあり、「約3年間のアセス手続きを経て、国から工事実施計画の認可を得ると着工できる。JR東海は東京--名古屋間の開業は27年、大阪までの全線開業は45年を予定している。(中略)建設指示を判断した理由について、大畠国交相は『大震災で薄れた展望、夢を指し示す事業として大事』と述べた」とある。
つまり、この日をもってリニアは新しい段階に入ったわけで、道理でリニア関連の記事が増えたわけである。
それにしても、建設指示の理由が「大震災で薄れた展望、夢を指し示す事業として大事」って、いま、リニアに夢を託す人なんてどれだけいるんだろうか。
そしてその一月後の6月26日の信毎2面に「リニア中止求め署名運動」の見出しでこんな記事が載った。「リニア中央新幹線の整備に反対する伊那谷などの住民有志が計画の中止を国に求める署名運動を始めたことが25日、わかった。リニアは膨大な電力を消費する上に電磁波の影響が心配されることや、大規模なトンネル掘削による水源域への影響などを理由に挙げている。署名は『NO!リニア連絡会』の名義で、国土交通省に要望書とともに提出する予定。『自然破壊により失ったものは、人間の力では修復できない。多くの犠牲を払ってまでリニアが本当に必要だとは思えない』といった主張を盛り込んでいる」
そもそもリニアが計画されたのは、将来、新幹線だけでは輸送力が不足する、ということだったようだが、これから人口が減っていくなかで、輸送力が不足するなんてことはちょっと考えられない。
水源域への影響も心配だが、南アルプス一帯は、岩盤が弱く、崩落しやすい地層でもあるらしい。
しかもリニアは新幹線の3倍の電気を食うという。節電を呼びかけておきながら、膨大な電力を消費するリニアを走らせようというのも、おかしな話だ。
完成すれば、大阪まで約1時間、名古屋まで40数分で行けるというが、そんなに早く行ってどうしようというのか。
それに、それにですよ、完成までに要する費用は約10兆円(!)だという(東京--大阪間)。『NO!リニア連絡会』の主張するとおり、「多くの犠牲を払ってまでリニアが本当に必要だとは思えない」のである。
わたしが言わんとすることはもうおわかりですね。
そう、リニアにかかる費用の10兆円は、震災の復興費用にまわす。だって、いま真っ先にやらなければならないのは被災地の復興なんですから。
こんな危急のときに、リニアがどうしたこうしたというのは、災害で家を失った一家がフェラーリを買うようなものではないか(ごめん、フェラーリ)。
実は、お客さんとの話の流れでリニアの話題になるとわたしは、この「リニア中止求め署名運動」の記事を見せて、感想を聞くことにしておりまして、ま、大変少ないサンプル数で何なんですが、いまのところ5人に見せて、5人とも「リニアなんて要らないっ!」。
「約3年間のアセス手続きを経て、国から工事実施計画の認可を得ると着工できる」とあるから、計画にストップをかけるのはまだまだ遅くはない。
それにしても最近リニアの記事が増えたなと思って、ここ2、3か月の新聞をパラパラ見ていたら、その理由がわかりました。
5月28日付け信毎1面に「リニア建設 国交省指示」の見出しで、「大畠国土交通省は27日、JR東海に対し、整備計画に基づくリニア中央新幹線の建設を指示した。同社は、東京--名古屋間の2014年度着工に向け、来週にも県内の関係各地域に対し計画の説明を始めたい考えで、今後、自治体との調整を本格化。12月には環境影響評価(アセスメント)の調査入りを目指す」のリードがあり、「約3年間のアセス手続きを経て、国から工事実施計画の認可を得ると着工できる。JR東海は東京--名古屋間の開業は27年、大阪までの全線開業は45年を予定している。(中略)建設指示を判断した理由について、大畠国交相は『大震災で薄れた展望、夢を指し示す事業として大事』と述べた」とある。
つまり、この日をもってリニアは新しい段階に入ったわけで、道理でリニア関連の記事が増えたわけである。
それにしても、建設指示の理由が「大震災で薄れた展望、夢を指し示す事業として大事」って、いま、リニアに夢を託す人なんてどれだけいるんだろうか。
そしてその一月後の6月26日の信毎2面に「リニア中止求め署名運動」の見出しでこんな記事が載った。「リニア中央新幹線の整備に反対する伊那谷などの住民有志が計画の中止を国に求める署名運動を始めたことが25日、わかった。リニアは膨大な電力を消費する上に電磁波の影響が心配されることや、大規模なトンネル掘削による水源域への影響などを理由に挙げている。署名は『NO!リニア連絡会』の名義で、国土交通省に要望書とともに提出する予定。『自然破壊により失ったものは、人間の力では修復できない。多くの犠牲を払ってまでリニアが本当に必要だとは思えない』といった主張を盛り込んでいる」
そもそもリニアが計画されたのは、将来、新幹線だけでは輸送力が不足する、ということだったようだが、これから人口が減っていくなかで、輸送力が不足するなんてことはちょっと考えられない。
水源域への影響も心配だが、南アルプス一帯は、岩盤が弱く、崩落しやすい地層でもあるらしい。
しかもリニアは新幹線の3倍の電気を食うという。節電を呼びかけておきながら、膨大な電力を消費するリニアを走らせようというのも、おかしな話だ。
完成すれば、大阪まで約1時間、名古屋まで40数分で行けるというが、そんなに早く行ってどうしようというのか。
それに、それにですよ、完成までに要する費用は約10兆円(!)だという(東京--大阪間)。『NO!リニア連絡会』の主張するとおり、「多くの犠牲を払ってまでリニアが本当に必要だとは思えない」のである。
わたしが言わんとすることはもうおわかりですね。
そう、リニアにかかる費用の10兆円は、震災の復興費用にまわす。だって、いま真っ先にやらなければならないのは被災地の復興なんですから。
こんな危急のときに、リニアがどうしたこうしたというのは、災害で家を失った一家がフェラーリを買うようなものではないか(ごめん、フェラーリ)。
実は、お客さんとの話の流れでリニアの話題になるとわたしは、この「リニア中止求め署名運動」の記事を見せて、感想を聞くことにしておりまして、ま、大変少ないサンプル数で何なんですが、いまのところ5人に見せて、5人とも「リニアなんて要らないっ!」。
「約3年間のアセス手続きを経て、国から工事実施計画の認可を得ると着工できる」とあるから、計画にストップをかけるのはまだまだ遅くはない。
by ekimaeshokudo
| 2011-08-23 10:36
| 非番日記