2010年 06月 24日
長靴をはいた案山子 |
長野に来て驚いたことのひとつが、案山子(かかし)の多いこと。
人口を上回るってほどじゃないですけど、まあいますいます。
案山子は俳句では秋の季語ということになってまして、
たとえばこんな句があります。
捨案山子雜兵倒れ伏すに似て 水原秋桜子
倒れたる案山子の顔の上に天 西東三鬼
ですから、案山子といえば稲穂が実ってきた頃にスズメから守るために立てるもの、と思っていたんですが、ここらあたりは5月初旬〜中旬あたりから案山子が立ち始めます。早蒔きのレタスや野沢菜などをシカから守るためです。
このあたりはシカが非常に増えていまして、畑の周囲に網を張ったり、電柵(柵に電気を流す)を張るなどして農作物をシカから守っていますが、案山子もその一翼を担っているというわけです。
シカといえば、一昨年だったかな、夕方やや暗くなり始めた頃、山に向かう国道を軽トラで走っていたら、100〜150m前方の道の真ん中でおじさん数人が立ち話をしてまして、「おいおい、おじさんたち、道の真ん中であぶねーよ」と言いながら、近づいていったらおじさんじゃなくてシカさん。私の顔を見ると、「しゃあねぇ、道あけるか」といった感じで、ゆっくりと立ち去っていきました。
案山子に話を戻しますと、こちらに来てすごい案山子(田んぼ用なので登場するのは秋)を見て以来、案山子が気になり始めまして、案山子を見つけちゃ、「おっ、いい案山子」などとつぶやくようになりました。
着衣は上半身のみという案山子が多いなか、これはズボンばかりか長靴まではき、上着の下にはシャツまで着こんでいます。靴まではかせる必要はないんでしょうけど、案山子づくりってつい遊んじゃうんでしょうね。また腕の位置が左右で違っていて動きがあります。まるで「ダメだよ、入っちゃ」と言っているよう。顔もひげ面でなかなかの強面です
これはマネキンを使った案山子。マネキンってディスプレイで使われてる分にはなんでもないですけど、山の中で遭遇すると結構不気味ですね。
ちなみに、案山子は鳥獣の毛や肉を焼きその悪臭によって鳥獣から農作物を守った、つまり「嗅がし」が語源のようです(「現代俳句歳時記 秋」ハルキ文庫)。
人口を上回るってほどじゃないですけど、まあいますいます。
案山子は俳句では秋の季語ということになってまして、
たとえばこんな句があります。
捨案山子雜兵倒れ伏すに似て 水原秋桜子
倒れたる案山子の顔の上に天 西東三鬼
ですから、案山子といえば稲穂が実ってきた頃にスズメから守るために立てるもの、と思っていたんですが、ここらあたりは5月初旬〜中旬あたりから案山子が立ち始めます。早蒔きのレタスや野沢菜などをシカから守るためです。
このあたりはシカが非常に増えていまして、畑の周囲に網を張ったり、電柵(柵に電気を流す)を張るなどして農作物をシカから守っていますが、案山子もその一翼を担っているというわけです。
シカといえば、一昨年だったかな、夕方やや暗くなり始めた頃、山に向かう国道を軽トラで走っていたら、100〜150m前方の道の真ん中でおじさん数人が立ち話をしてまして、「おいおい、おじさんたち、道の真ん中であぶねーよ」と言いながら、近づいていったらおじさんじゃなくてシカさん。私の顔を見ると、「しゃあねぇ、道あけるか」といった感じで、ゆっくりと立ち去っていきました。
案山子に話を戻しますと、こちらに来てすごい案山子(田んぼ用なので登場するのは秋)を見て以来、案山子が気になり始めまして、案山子を見つけちゃ、「おっ、いい案山子」などとつぶやくようになりました。
着衣は上半身のみという案山子が多いなか、これはズボンばかりか長靴まではき、上着の下にはシャツまで着こんでいます。靴まではかせる必要はないんでしょうけど、案山子づくりってつい遊んじゃうんでしょうね。また腕の位置が左右で違っていて動きがあります。まるで「ダメだよ、入っちゃ」と言っているよう。顔もひげ面でなかなかの強面です
これはマネキンを使った案山子。マネキンってディスプレイで使われてる分にはなんでもないですけど、山の中で遭遇すると結構不気味ですね。
ちなみに、案山子は鳥獣の毛や肉を焼きその悪臭によって鳥獣から農作物を守った、つまり「嗅がし」が語源のようです(「現代俳句歳時記 秋」ハルキ文庫)。
by ekimaeshokudo
| 2010-06-24 21:02
| 信州かかし図鑑